[架空選手紹介]~関東四天王編~①
2005年,高校生ドラフトで注目を浴びたのは「浪速の四天王」と呼ばれた
辻内 崇伸 投手
鶴 直人 投手
平田 良介 外野手
岡田 貴弘(T-岡田) 外野手
の4選手.4選手ともドラフト1巡目に指名された.
プロの世界に入ったその後というと平田,T-岡田の両野手はタイトル獲得や日本代表選出と結果を残し,現在もチームの主力として活躍している.一方辻内,鶴の両投手はプロの世界では伸び悩み,すでに現役から退いている.辻内は度重なるケガの影響で一軍登板なしだった…
このように学生時代に高評価だった選手でも,プロは皆が活躍できるという保証はない厳しい世界だ.
今回は関東で名を馳せた大学生野手4人のプロ野球人生の軌跡を紹介していく.
2020年,プロ注目の関東の大学生内野手4人
米田 篤史,片柳 大地,市田 真司,南雲 将司を世間は「関東四天王」と呼んだ.
その中でも米田と市田は同じ大学で全日本選手権大会で優勝したチームメイトだ.
ドラフト会議の結果,米田は広島に1位,片柳は巨人に2位,市田はヤクルトに3位,南雲は日本ハムに4位指名され全員プロ入りを果たした.
大学時代は良き仲間として,良きライバルとして互いに高めあってきた.プロでも4人の活躍に期待がかかる.
1年目[2021年]
試合 99 打席 290 安打 63 二塁打 5 三塁打 0
得点圏打率 .270 得点 23 三振 59 四死球 23 犠打 5
併殺 3 盗塁 3 盗塁成功率 .333 長打率 .296 出塁率 .302 OPS .598
順位 1位 日本一/ 年俸 2800万 1800万up
まず頭角を現したのは片柳.1年目から99試合に出場しチームの優勝に貢献.北村と併用ながらスタメン起用もされルーキーイヤーとしてはまずまずの成績を残した.
出場試合無し
順位 6位 / 年俸 1900万 400万up
米田は即戦力として期待されるも堂林,安部の壁は厚かった.ファームでは持ち味の脚力を活かしアピール,1軍出場はなかったものの昇給を勝ち取った.
出場試合無し
順位 2位 / 年俸 1300万 300万up
市田も1軍出場は無し.ファーストというポジションだけにまずは打撃面でアピールしたい.彼も2軍での活躍を認められ年俸はアップ.
出場試合無し
順位 1位 / 年俸 1300万 300万up
南雲も1軍での出場機会はなかったものの,ファームでの活躍が認められ年俸アップ.持ち味の逆境での強さやヒットが出ると勢いづくところを活かしたい.
2年目[2022年]
試合 74 打席 221 安打 42 二塁打 12 三塁打 0
得点圏打率 .230 得点 16 三振 40 四死球 14 犠打 1
併殺 1 盗塁 1 盗塁成功率 1.00 長打率 .324 出塁率 .255 OPS .579
順位 4位 / 年俸 2800万 現状維持
昨年よりも長打が増えたものの確実性は乏しいものとなってしまった.チームも4位と順位を落としてしまい,来期はチームを押し上げる活躍をしたい.
試合 65 打席 130 安打 27 二塁打 3 三塁打 0
得点圏打率 .258 得点 7 三振 25 四死球 7 犠打 1
併殺 2 盗塁 0 長打率 .298 出塁率 .264 OPS .562
順位 2位 / 年俸 2000万 100万up
主に代打として1軍出場を果たした.バットコントロールも1軍レベルに改善され,あとは結果を残すのみ.
出場試合無し
順位 5位 / 年俸 1800万 500万up
1軍出場無しに終わったが,ファームで大活躍したのか年俸は500万アップ.まずは米田と同様に代打での出場の機会をつかみたい.
出場試合無し
順位 5位 / 年俸 1300万 現状維持
市田と同じく今年も1軍出場はなし.打撃面は着実に成長している.来季こそは活躍の舞台を1軍に移したい.
3年目[2023年]
試合 76 打席 220 安打 43 二塁打 6 三塁打 0
得点圏打率 .192 得点 12 三振 34 四死球 17 犠打 3
併殺 6 盗塁 2 盗塁成功率 .500 長打率 .260 出塁率 .276 OPS .536
順位 1位 / 年俸 2800万 現状維持
昨年オフに獲得した浅村の活躍や若林の台頭もありチームは2年ぶりの優勝を果たす.しかし片柳にとっては強力なライバルとなる内野手が増えたということでもあり,この年もレギュラーの座をつかみきれず悔しいシーズンになった.
試合 136 打席 582 安打 153 二塁打 14 三塁打 1
得点圏打率 .259 得点 49 三振 83 四死球 37 犠打 6
併殺 2 盗塁 8 盗塁成功率 .615 長打率 .343 出塁率 .330 OPS .673
順位 3位 / 年俸 7600万 5600万up
今年関東四天王の中で1番飛躍したのは米田だった.主に6番サードでスタメン出場.出場試合数は昨年に比べ倍増し,初の規定打席も到達を果たした.ファーストストライクから狙いに行く積極性や対左投手で結果を残した点も評価され,年俸は7600万と大幅増をつかみとった.
出場試合無し
順位 6位 / 年俸 1400万 400万down
今年も1軍出場は無いままシーズンを終え,年俸も初めてダウン提示を受けた.
出場試合無し
順位 4位 / 戦力外通告
同じく今年も1軍出場のなかった南雲はまさかの戦力外通告を受けた…
他の3人とは違いドラフト中位での指名であったことや,同じサードのポジションではビヤヌエバや南雲より若い野村が活躍していたということもあっての戦力外なのだろう.
その後南雲を獲得する球団は現れず,彼はわずか3年間でプロの世界を去ることになった.
プロの世界に入り3年を終え片やレギュラー,片や戦力外…
早くも明暗が分かれることになった.